コラム COLUMN
眼圧が正常でも発症する!?「正常眼圧緑内障」とは~緑内障について4~
こんにちは。
豊平区の「いなとみ眼科」です。
「緑内障」と聞くと、「目の中の圧力(眼圧)が高い」というイメージを持たれる方も多いでしょう。
じつは、緑内障のタイプの1つである「正常眼圧緑内障」は、眼圧が正常な範囲内なのに発症する病気です。
ここでは、「正常眼圧緑内障」の原因や症状、また予防するにはどのようにすればよいのか、お話しします。
さまざまある緑内障の中でも、眼圧が正常範囲であるにもかかわらず発症する「正常眼圧緑内障」。
直接的な原因はまだ解明されていませんが、視神経にかかる圧力の個人差や、目の周りの血流の変化が影響しているのでは、といわれています。
40歳以上の男女約4000人を対象としたある調査では、緑内障の有病率は全体の5.0%であり、そのうち「正常眼圧緑内障」の有病率は3.6%という結果が、報告されました。
(参照:日本緑内障学会「一般のみなさまへ」より)
症状の進行がゆるやかなため、「見え方がおかしいかも……」と気づくまでに何年もかかるケースもありますから、注意が必要です。
私たちは、物を見ようとしたときの中心部分から4分の1程度が欠けた状態になって、はじめて「見えにくい」と自覚します。
また、片方の目だけ緑内障を発症しても、ふだんは両目を使って物を見るため、「見えにくい」と自覚するのは難しいかもしれません。
このように、「正常眼圧緑内障」は自覚症状に気づかないまま進行することが多く、受診したときにはかなり症状が進行していた、という場合も。
そのまま放っておくと、だんだんと視野がせまくなり、失明につながるケースも考えられますから、注意が必要です。
「正常眼圧緑内障」を予防するには、早期発見が大切です。
現段階では、「正常眼圧緑内障」の完治は難しいとされていますが、治療を始めることで、視野を少しずつ改善に導くことができます。
気になる症状はみられなくても、定期的に眼科で検査を受けるようにしましょう。
「いなとみ眼科」では、長年にわたり緑内障について研鑽を積んだ院長が診療いたします。
さまざまな経験から、お一人お一人に適切な治療プランをご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
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